脳をシミュレーション 「日本神経回路学会」開催される (05.12.19)

2005年12月17日〜18日の2日間、慶應義塾大学先端生命科学研究所キャンパスセンターにおいて「日本神経回路学会」が開催されました。

「平成17年度時限研究会 プラットフォームシミュレータを用いた分子から神経回路までの統合的理解」と題して、専門分野が異なる研究者達が集まって最新の研究発表や討論が行われました。この研究会は、メタボローム(代謝物質)のような細胞レベルの研究とfMRI(機能的磁気共鳴画像)のような脳全体レベルの研究とを結びつけることを目的としたものです。

理化学研究所、産業技術総合研究所、国立身体障害者リハビリテーションセンター、奈良先端技術大学院大学、東京工業大学、首都大学東京、九州産業大学、慶應義塾大学、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ社、などの日本の主要な研究所、病院、大学やベンチャー企業から研究者が参加しました。

このニュースは下記のメディアでも報道されました。

・山形新聞 12/18 2面

慶應義塾大学、「環境バイオ」の研究・教育を強化(05.11.21)

慶應義塾大学環境情報学部と同大先端生命科学研究所は、今秋から「環境バイオ」分野の研究・教育を強化します。

第一歩として、地球環境にやさしい(炭酸ガス発生量が少なく、リサイクルが可能)植物由来プラスチック「ポリ乳酸」の原料である「L-乳酸を高生産する微生物の開発」に着手します。ポリ乳酸プラスチックはすでに自動車部品等に使われており、この研究成果によって高効率生産が可能になれば、今後広い産業分野での需要が見込まれます。

先端生命科学研究所ではかねてより、メタボローム(全代謝物質)解析、ゲノム工学、細胞シミュレーションなど幾多の最先端技術を独自開発してきました。これらの技術を使うと、細胞内の代謝物質を網羅的に計測し、その大量のデータをもとにコンピュータで代謝の振る舞いを理解し、有用微生物の品種改良を効率よく行うことができます。今回、この技術を用いて、L-乳酸を高生産する微生物の開発を行います。今までは主に、医療分野と食品分野(発酵微生物)に応用してきましたが、環境微生物にも応用できると判断して今回「環境バイオ」研究を立ち上げました。

有用物質を高生産する微生物のほかにも、環境浄化能力を持った微生物、熱水中など極限環境に生息する微生物、高効率で二酸化炭素を酸素に変換する微生物などの研究にも着手します。

また、環境情報学部の大学生も、これらの研究プロジェクトには参加して、最先端のサイエンスに触れながら単位を取得することが可能です。プロジェクトへの貢献を通して、代謝工学、分析化学、遺伝子工学、情報科学など複数の学問分野を修め、幅広い視野と技術を持った人材の育成を目指します。

後藤靖子山形県副知事、IABを初視察(05.11.18)

新しいRNA/RNPをみつける会 開催される (05.9.10)

2005年9月9日〜10日の2日間、当研究所キャンパスセンターにおいて、「新しいRNA/RNPを見つける会」が開催されました。(主催:慶應義塾大学先端生命科学研究所)

この会議では、ここ数年でますます盛んとなってきたRNA学分野(遺伝情報の源であるDNAから細胞内で写し取られたRNAを研究する分野)における最新の研究発表や討論が行なわれました。参加機関は、理化学研究所、遺伝学研究所、産業技術総合研究所や東北大学、東京大学など日本の主要な研究所や大学からで、約50名が参加しました。今回は特にアンチセンスRNAと呼ばれる、新しい遺伝子制御系の解析やコンピュータを用いた情報学的な解析手法によるRNAの機能解析などが数多く発表されました。

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・荘内日報 9/10

クラスルームマシンで遺伝子解析と細胞シミュレーション
先端研でグリッド・コンピューティング
(05.9.2)

慶應義塾大学は、先端生命科学研究所に設置したワークステーション「IBM IntelliStation」40台を、日本アイ・ビー・エム株式会社(本社・東京都港区、社長・大歳卓麻、以下 日本IBM)の技術協力のもとでグリッド・コンピューティング化し、遺伝子解析と細胞シミュレーションに利用していきます。

当研究所では、「IT主導のバイオサイエンス」という新しい生命科学のパラダイムの確立を目指しています。細胞内に存在する数千種類の代謝物質を網羅的に計測する「メタボローム解析技術」を開発し、その膨大なデータをもとに細胞の振る舞いをシミュレーションする「E-Cellプロジェクト」を行ってきました。このような研究を進めていくため、コンピューターによる多大な計算処理を必要としていますが、通常、講義や研修などで利用しているワークステーションを、夜間や休日、長期休暇中など未使用時間帯に、学生および研究者のシミュレーション研究などに開放、グリッド・コンピューティングとして有効活用することを可能にしました。

ワークステーション40台をつないだグリッド・コンピューティング環境は、先端研の既存のスーパーコンピューターとほぼ同等の計算処理能力を持ちながら、運用コストは、半分以下で、ワークステーションを追加購入するだけでシステムを拡張できるというメリットもあります。

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・フジサンケイビジネスアイ 9/2
ZDNet Japan 9/2

バイオファイナンスギルド2005開催 (05.8.27)

2005年8月26日〜27日の2日間、日経BP主催の「バイオファイナンスギルド」が当研究所において開催されました。21名の投資関係者が参加し、バイオの最先端の実習を体験しました。

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・BIOTECHNOLOGY JAPAN
 8/26「第4期BFG、鶴岡市の慶応大学先端生命研究所で実習開始、今回の目玉はメタボローム
 8/27「第4期BFG実習、無事終了GFP組換え大腸菌の発光に歓声、メタボロームの結果に溜息
 8/29「第4期BFG実習、無事終了GFP組換え大腸菌の発光に歓声、メタボロームの結果に溜息

・山形新聞 8/27

サマーバイオカレッジ2005開催 (05.8.19)

2005年8月17日〜19日の3日間、「サマーバイオカレッジ2005」(後援:山形県、鶴岡市)が開催されました。これは、慶應義塾の一貫教育高等学校5校の生徒が当研究所に集まり、バイオテクノロジーの基礎を体験するプログラムで、今年で5年目になります。今年度から応募方式が、ニューヨーク高をはじめ、すべての一貫教育高等学校の生徒個人から応募ができる方式となり、計20名の生徒が参加して、最先端のバイオの実習を体験しました。

参加者からは「なかなか実際に体験できない最先端の技術を使った実験を体験させていただいて、とても楽しかったです!研究者の皆さんに未知の領域に挑戦するエネルギーを分けてもらった気がします。」「参加する前は理解できるかどうか少し不安だったけどスタッフの皆さんがとても親身になって質問に答えてくださって更に理解を深めることが出来ました。参加者のみんなとも仲良くなれてとても楽しく過ごせました。これからもますます交流を深められたらと思います」などのメールが寄せられています。

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・TUY お昼のニュース「きょう発プラス」8/18

慶應サマーバイオキャンプin鶴岡2005開催 (05.8.5)

2005年8月3日〜5日の3日間、全国の高校生を対象とした「慶應サマーバイオキャンプin鶴岡2005」が開催されました(後援:山形県、鶴岡市、日本化学会)。これは、遺伝子工学やゲノム情報のコンピュータ解析などの実習体験を通じて、高校生のサイエンスへの興味・探求心を引き出すことを目的とし、昨年度より2年連続で開催されたものです。

全国から集まった18名の高校生は、とても熱心にバイオの実習に取り組んでいました。参加者からは「普段では触る事の出来ない機械を用いて行う高度な研究や、さまざまな人に自分の夢について語ることが出来るこのキャンプは私にとってとても有意義な体験となりました」「KSBCに参加して本当に良かったです。コンピュータを使ったDNAの塩基配列の解析など、今まで体験したことのない技術に触れると共に、親切なスタッフの方々や、かけがえのない友達に出会い、充実した三日間を過ごすことができました。」などの熱いメールが寄せられています。

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・山形新聞 8/4

第一回メタボローム国際会議 開催される (05.6.23)

2005年6月20日〜23日、第一回メタボローム国際会議(主催:国際メタボローム学会,主管:慶應義塾大学先端生命科学研究所ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(株))が鶴岡タウンキャンパスで開催されました。17カ国から201名が参加し、35の口頭発表と74のポスター発表が行われました。

関連記事

このニュースは下記のメディアでも報道されました。

・荘内日報 6/17,6/22
・山形新聞 6/21 朝刊
・毎日新聞 6/21
・読売新聞 6/21
・朝日新聞 6/21
・コミュニティ新聞 6/24
・BIOTECHNOLOGY JAPAN
6/28「慶応大、HMT、奈良先端大、メタボロミクスで機能未知たんぱく質の酵素活性を把握
6/23「東北大、日本電子、アサヒ、花粉症のバイオマーカー候補をメタボロミクスで発見

理研と慶應義塾、メタボローム研究に関する基本合意書を締結 (05.6.2)

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と慶應義塾(安西祐一郎塾長)は、平成17年6月1日、わが国全体の生体内代謝研究の基盤形成に向けて協力することを目的として、メタボローム研究に関する基本合意書を締結しました。

現在、理研植物科学研究センター(PSC)は植物を中心としたメタボローム研究基盤を整備中であり、慶大先端生命科学研究所(IAB)は動物・微生物を中心としたメタボローム研究基盤を確立しています。

今回の合意を契機として、山形県鶴岡市において、本格的なオールジャパンのメタボローム研究インフラ形成が始まりました。

冨田所長は
「オールジャパン体制確立への第一歩。日本人は日本一を目指してしまう習性があるが、私たちは日本一など狙わずにオールジャパンチームで世界一を目指したい。」とコメントしています。


詳細はこちらをご覧ください。

このニュースは下記のメディアでも報道されました。

・BIOTECHNOLOGY JAPAN
6/2 「理研、慶応大学、基本合意調印、メタボローム研究の日本連合形成へ

2005.6.1 調印式にて
左より:
安西祐一郎塾長、独立行政法人理化学研究所 野依良治理事長


左より:独立行政法人理化学研究所 野依良治理事長、IAB 冨田 勝所長

斎藤弘山形県知事、IABを初視察(05.5.27)

曽我助教授、第5回バイオビジネスコンペJAPAN 最優秀賞受賞(05.4.18)

先端生命研(IAB)の曽我助教授は、第5回バイオビジネスコンペJAPANにおいて、最優秀賞を受賞しました。

このコンペは、日本のバイオ産業の振興・研究シーズの産業化をはかるため、平成12年から実施されているものです。第5回目となる今回は、全国から60件の優れたビジネスプランの応募がありました。本選会では、2004年11月の書類選考会、12月の事前発表会を経た、7件のプランが発表され、その中から最優秀賞2件が選ばれました。このコンペに関する詳細はこちらをご覧ください。

曽我助教授は受賞に際し「鶴岡で誕生したメタボローム解析技術が広く認められ大変うれしく思います。受賞を励みに、この技術をさらに発展させて病気の診断や創薬など、人類の幸福に少しでも貢献できればと思います。」 とコメントしています。

このニュースは下記のメディアでも報道されました。

・BIOTECHNOLOGY JAPAN
 4/19「第5回バイオビジネスコンペJAPAN本選会開催 最優秀賞は阪大の創晶プロジェクトと慶応大発ベンチャーのHMT」
・読売新聞(大阪) 4/19朝刊 9-10面
・毎日新聞(大阪) 4/19朝刊
・日本経済新聞(大阪) 4/19朝刊
・荘内日報 4/20
・山形新聞 4/21朝刊



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